おはようございます。やさしいヨガの千春です。
関東は梅雨入りしましたが、梅雨の時期は五臓(肝・腎・心・肺・脾)の中の脾がダメージを受けやすい季節です。黄色のもの、バナナ、カボチャ、トウモロコシ、ゆず、特にショウガなどを食べるようにして脾そして脾と一体となって消化吸収を行う胃を養生してくださいね。
さて、今回は皆さんに毎回真剣に取り組んでいただいている「丹田を意識した腹式呼吸」について書いていきます。
実は2022年の私の目標として、やさしいヨガメンバー全員の皆さんが腹式呼吸をマスターできるようにする!!を掲げているんです。その理由は私に呼吸の大切さを再認識させてくれた一冊の本との出会。
本のタイトルはこのブログタイトルです。著者ー日本丹田呼吸法協会代表の藤麻美子氏、監修ー東京有明医療大学保険医療学部鍼灸学科教授川嶋朗氏、2016年出版。ここから本の内容も紹介していきます。
皆さん1日何回呼吸しているか考えたことはありますか?
1日の呼吸の回数まで普通なら意識しないと思いますが、なんと私達は1日に約2万回程呼吸をしています。その2万回の呼吸の質を考えることも滅多にありませんが、呼吸が浅かった場合どうなるか・・・・それは体が「酸素不足」に陥ることを意味しているという内容からこの本は始まっています。酸素不足が生じている体は、取り込んだ酸素の25%を消費する「脳」が酸欠になり、それによって行動を鈍らせ、さまざまな症状が起きてくるそうです。
本の中で紹介されている、呼吸に問題があるとおこる症状は・・・・
- 肩こり、腰痛になりやすい
- 疲れやすく、一度たまった疲れが抜けにくい
- 眠りが浅くなりがち
- 感情の起伏が大きく不安定で、物事をついネガティブに考えがち
- 胃腸が弱く、よく体調が悪くなる
- 年齢よりも上に見られる
- 肌荒れが気になる
- 考えても仕方のないことが頭から離れず、ネガティブになる
う~ん、特に肩こり腰痛・・・皆さんにお答えいただいたアンケートでよ~くチェックが入っている症状でもあります!!💦
皆さんの辛い症状を、なんとかヨガのポーズやツボ刺激で改善できるようクラス内容を考えている私ですが、これらの症状が呼吸を改善するだけで確実に変化していくと書かれているんです!!既に実証済み。😊
更に更に呼吸の質は、あなたの寿命にかかわる問題だとまで書かれています。質のいい呼吸とはつまり、深い呼吸。深い呼吸をしている人は、人生の満足度が高く、浅い呼吸の人は不安・ストレスが多いのだそうです。
書籍の中で紹介されている、深い呼吸、浅い呼吸の簡単なチェック方法、それを紹介します。
- おへその下に手をあてて、軽く目を閉じ自分の呼吸を感じてみます。
- 呼吸と連動しておなかが出たり凹んだりしているかを確認します。
- お腹が動いていれば「腹式呼吸」おなかがまったく動かなければ「胸式呼吸」
ドキッとされた方も多いかと思いますが、一般に男性は腹式呼吸が多く、女性は40歳過ぎると胸式呼吸が多いと言われ、PCやスマホと長時間向き合っている人やデスクワークで姿勢が悪い方なども胸式呼吸です。
どちらが深い呼吸なのでしょうか?
答えはそう、腹式呼吸です。
では何故胸式呼吸が問題なのか?
それは往々にして浅い呼吸となり、浅い呼吸は「冷え・緊張・血行不良・血圧の上昇」の原因になってしまうことです。胸式の浅い呼吸は、本人に自覚がなくてもかなりの緊張状態にある可能性が高く、肩や背中の凝りがあったり、ストレスが溜まりすぎていたり、ネガティブな思考をしがちになっていたり・・・・そして呼吸が浅いと、酸素を効率よく体内に運ぶことができず、血行不良や冷えの原因となります。心拍数や血圧も上昇しやすくなり、あらゆる病気の元を引き寄せてしまいます。
逆に深く息を吸うと、体内に沢山の酸素が取り込まれ、血流は良くなり、体温もあがります。深い呼吸ができるようになると免疫力も上がり、病気にかかりにくい体にかわっていきます。
アメリカの医学専門誌で紹介された内容に、深い呼吸で循環器系の疾患が予防できるとあります。これはおなかを使った深い呼吸は横隔膜がよく動いて「PG12(プロスタグランジンアイツー)」という物質が増え、血管を拡張させ、血流をよくし、血小板が集まりすぎるのを抑え、血栓リスクを下げることなのだそうです。
呼吸の工夫で「動脈硬化」も予防できるんです!!
また呼吸法だけで2割ほどα波が増加します。α波が増加すると「幸せホルモン」と呼ばれる「セロトニン」の分泌が増えます。深い呼吸は内臓を規則的に刺激し、その刺激で便秘が治ったりホルモンの分泌量が変わります。セロトニンは精神を安定させ、どきどきやイライラから解放してくれます。痛みが和らいだり、免疫力が上がったりします。
深い呼吸の大切さを理解した上で、一緒に練習し、その恩恵を感じて頂きたいと思っています。ただ1週間に1回の練習ではなかなか無理があり😱💦是非日頃から意識して頂けたらと思うのです。😉❤️
本の中で紹介されているポイントは、腹式呼吸で体の中心のツボ「丹田」が深い呼吸の決め手!とあります。丹田の場所は皆さんご存知かと思いますが、東洋医学では丹田に全身の精気(気力)が集まるとされています。ブッタが弟子に指導していた呼吸法が「丹田呼吸」なのだそうです。
丹田は日本の武道とも深くつながっており、体幹を鍛える課程でも丹田に力を込め、意識を集中させることが不可欠です。
まず「口を閉じる」ことから始めましょう。(初心者の方で分かりにくい場合は、鼻から吸って口から吐くやり方でも大丈夫です。)大切なポイントは吐く息に力を込めることです。ゆっくり吐く、静かに吸う、これを繰り返しましょう。
本の中で紹介されている「10呼吸メソッド」は「5秒で吸って10秒で吐く」。書籍では朝日を浴びているイメージを取り入れたり、体を緩ませるのに丹田フラダンスが紹介されていたりしますが、やり方は、基本今レッスン中に練習しているやり方です。姿勢を正して、丹田に集中して…。
毎朝1日1セット「5秒吸って10秒吐く」x10回 10回やっても10回x15秒=3分です。是非続けてみてください。慣れてきたらその回数を増やして1日数セットを目標に、皆さんなりに楽しみながら続けてみてくださいね。(^_-) 体がいい方に必ず変化していきます。
小さな変化を感じたなら是非是非教えてくださいね。♡♡
以上、最後までお読み頂きありがとうございました。素敵な週末お過ごしください。
ps この本ご興味ある方は図書館でも借りることもできます。
参考図書:
著:藤麻美子 監修:川嶋朗 毎朝10回の「深い呼吸」で体が変わる